これからのハワイ。

これは、ハワイを愛する皆さんにも知っておいてもらいたい情報だと思ったので、頑張って日本語訳&追加情報掲載をいたしました。

長いですけど、(お時間あるときに)ぜひお読みください。

元記事:

http://www.sfgate.com/hawaii/alohafriday/article/Hawaii-s-top-10-largest-landowners-3671077.php

 

日本語訳:

ハワイ州の地主TOP10

最近、ラナイ島の98%を購入したことでその名が有名になった、ラリー・エリソン氏はまさに、ハワイ州で最大の土地所有者の一人となりました。
しかし、彼が「唯一カリフォルニア州在住、最大の地主」というわけではありません。
ここで2011年ハワイ州政府の統計に基づいて、ハワイ州の土地所有者トップ10をまとめてみました。


No.1>ハワイ州政府

当然と言えば当然ですが、ハワイ州として登録されている全島8つの島々の所有トップは、ハワイ州政府が多くを占めています。
その中には、ハワイアンホームランド省庁を通じて管理されているネイティブハワイアンのための保護地区194000エーカー(およそ785,090,840㎡=2億3千748万8910坪)は含まれていません。
これらの土地を含めると、ハワイ州ではハワイ島の100万エーカー以上の土地、カウアイ島の156000エーカー、マウイ島128000エーカー、オアフ島で85000エーカー(これがラナイ島所有のラリー氏とほぼ同じ)を含め全体で、154万エーカーを所有することになります。

ラナイ島に関して言えば、541エーカー程が未だに州政府の所有となっており、プライベートアイランドとして知られるニイハウ島でも127エーカー程が州政府の所有となっています。さらに、周知のようにカホオラヴェ島は米国連邦政府の所有ですが、その一部24エーカーはハワイ州政府の所有です。

1893年に本土との商業的利益による繋がりが確立されハワイ王国君主制度が崩壊する以前は、上記の州、ならびに連邦政府の所有とされている土地は実質上、ハワイ王国の土地だった場所です。
1898年ハワイ国は米国に合併し、「ハワイ州」となったあとに、ハワイ共和国として米国政府に1.8万エーカーを譲渡しています。

当時、ハワイ州初の議会代表プリンスクヒオ(プリンス・ジョナ・クヒオ・カラニアニオレ)は後にハワイアンホームランズと改名され現在もその活動を続けている基盤となった、ハワイアン住宅委員会を設立するための立法を主導しました。(ちなみに、プリンスクヒオは1880年代サンマテオで学生をしていた頃、兄弟と共にサンタクルーズで初めてサーフィンをした人と言われています。)

前述の1.8万エーカーの土地は、カウアイ島のワイニハ、アナホラの農村地帯、オアフ島第二の都市と言われるカポレイの郊外などで、キャンセル待ちで抽選によって長期間「リース」と言う形でネイティブハワイアンが優先的に居住できる地区として提供されています。(※訳者注:それでも全てのネイティブハワイアンが安全に暮らせる状況は2012年現在、解決されていません。)
1959年、連邦政府は新しく設立されたハワイ州政府に120万エーカーの土地の管理を委任しました。それ以来、現在保有の154万エーカーの所有へと導かれています。

No.2 >アメリカ合衆国政府

1959年にハワイ州政府に土地の管理を委任した後も米国州政府としての土地管理は続いていました。実質、現在もハワイ州政府に続いて、ハワイ州の土地所有トップ2に君臨しており、その所有は53万1000エーカーに及びます。

ビッグアイランド(ハワイ島)のハワイボルカノ国立公園やマウイ島のハレアカラ国立公園、モロカイ島のカラウパパ国立公園、その他「国立公園」と名が付く全ての場所や多くの米軍基地(オアフ島パールハーバーなど)、米軍施設は全てアメリカ合衆国政府の所有です。

カホオラヴェ島は、かつて米軍の爆撃演習基地として米国によって管理運営されていました。

現在は、その内24エーカーがネイティブハワイアンによる100年間の修復努力、返還運動の結果(※訳者注:Aloha Aina-ジョージ・ヘルムらが活動していた機関で現存)自然保護活動領域としてハワイ州によって管理されていますが、残りの部分は連邦政府の所有のままとなっています。

さらに米国は、ラナイ島8エーカー、ニイハウ島271エーカーに関しても所有を主張しています。

No.3 > カメハメハ・スクール

キング・カメハメハ1世の孫娘であるバーニス・パウアヒ・ビショップ女王が1883年に遺産相続として受け継いだことが始まりとなっている土地は、現在、プライベートスクール(カメハメハスクール)とネイティブハワイアンのための教育プログラム(ビショップ博物館)として使用されており、ハワイ島に297000エーカー(ケアウホウリゾートの殆どを所有)に加えて、オアフ島48000エーカー、さらにカウアイ、マウイ、モロカイにも若干所有しており、トータルで36万3000エーカーを所有しています。


No.4 > アレキサンダー&ボールドウィン

デビッド・マードック(訳者注:米ドール・フード・カンパニー会長で米有数の大富豪)がキャッスル&クック社所有のラナイ島89000エーカーを先日、エリソンに売却する前までは、デビッドの会社はハワイ州地主トップ4に位置していましたが、今回の売却で、その順位は逆転することになる模様です。

2011年の州政府統計によれば、キャッスル&クック社は今回売却したラナイ島以外にも、オアフ島のドールプランテーション29000エーカーも所有しています。こちらも、ラナイ島と同様、ドール社から買収して所有していたものです。さらにハワイ島に233エーカー所有しています。

キャッスル&クック社は、現在、ハワイ州だけではなく、カリフォルニア州にも多くの土地を保有しており、CA州マデラとベーカーズフィールドに主要コミュニティー分譲開発、さらに、Copperopolisにはサドル・クリーク・リゾート開発を進めており、それらは830エーカー程におよびます。
キャッスル&クック社に代わって、現在トップ4の土地所有者となったのが、アレキサンダー&ボールドウィンです。元々2人の宣教師が1869年にマウイ島にある12エーカーの土地を110ドルで購入したことが始まりで設立された会社です。この場所は当時、サトウキビ農園として使用されており、現在もこの地はマウイ島特産品のひとつでもある、Maui BRANDシュガーケーン(砂糖)の製造を93000エーカーまでその後広げて活発に運営しています。アレキサンダー&ボールドウィンはマウイ島全体で11万3000エーカーの土地を所有しています。同社は、太平洋を横断するフェリー貨物(多くはサンフランシスコからの旅客船運航路としても利用)を運行しているマトソン社も所有しています。土地としては、マウイ島以外にカウアイ島ポイプ地域近くに開発されている高級分譲住宅ククイウラを含む2万エーカーを所有しています。


No.5 > パーカー牧場

近年削減はされているものの、未だにハワイ州最大の牧場として健在なのがハワイ島ワイメアに位置するパーカーランチです。かつて50万エーカーあった場所も現在は、10万7000エーカーに縮小されています。
ハワイがハワイ国であった時代を彷彿させるハワイ王朝の名残でもある場所です。英国からの来訪者や英国王室、さらに、ハワイ王朝の娘(プリンセス・カイウラニ)との交流などハワイ国の歴史上にも数多く登場する場所のひとつです。

パーカー牧場の名前の主である、ジョン・パーカが初めてハワイに降り立ったとき、彼はまだ19歳の若さでした。当時のキング・カメハメハ1世は若きジョンと出会い、当時、島が統治され欧米からの観光客が増えていた時代、それらに対応する人材としてパーカーに可能性を見い出します。パーカーは戦時中の中国などを旅した後、1812年にアメリカのマスケット銃を島に持ち帰り、野生の牛を狩猟するために使われ始めます。パーカーは島で銃を使って狩猟することを、王によって認められた最初の男となりました。狩猟ターゲットにされた牛たちは、その頃からたった21年前にバンクーバー大尉から贈り物として献上されたものが、自然に増殖して何千頭にも増えていたためです。
銃を島に最初に紹介し、島に増えた牛たちに対応する策の提供によって王からワイメアの2エーカーの土地を与えられたのがパーカー牧場の始まりです。その後、ハワイ王朝高位であるキピカネ家の娘と結婚し、さらにワイメアの土地を拡大していったのです。

現在ワイメアのパーカー牧場では、当時から変わらぬ放牧運営に加え、ハンティングや乗馬のツアーも開催し、ミュージウムも設立しており、7月4日米国独立記念日には、パーカー牧場ロデオ大会&乗馬レースが大々的に開催され、今年で50周年を迎えます。
ジョン・パーカーの最期の直属の子孫、リチャード・スマートが1992年に他界したとき、ワイメアに住む人々のための住宅と牧草地として利用することを目的として、ワイメア市に139000エーカーを信託しました。

No.6 > ラリー・エリソン

ご存じ、先日、ラナイ島の98%を購入したことで一躍その名が有名になったラリー・エリソン(大手ビジネスソフトウェア企業オラクル・コーポレーションの共同設立者であり、CEO。世界で6番目の富豪である)ですが、実際のラナイ島購入価格は明らかにはされておりませんが、マウイ島ニュースによれば、141平方マイルに及ぶラナイ島の98%の価格として、5億ドル~6億ドルの提示価格が報告されています。
ラナイ島がどのような経緯で誰の手に渡って来たのかに関しては、下記のコラムが参考になるでしょう。
(概要としては、ハワイ王朝→不正なモルモン教徒→パイナップル王ドール→ラリー・エリソン、という所有経歴の詳細です)。
http://www.sfgate.com/default/article/So-just-what-did-Ellison-buy-in-Hawaiian-island-3665207.php


No.7 > モロカイランチ

パーカー牧場が今回ラナイ島を購入したエリソンにとっての明るいポジティブなビジネスモデルだとすると、モロカイランチは全くその反対の一例と言えるでしょう。
モロカイランチは現在シンガポールに拠点を置く(投資)会社によって所有されており、モロカイ島全土の1/3にあたる58000エーカーを管理しています。

しかし2008年、その場所に200棟の高級分譲住宅地開発の計画を発表してからは、地元住民らの反対により計画は中断され、同時にそれまでシェラトンから運営を引き継いでいたロッジ、ビーチバンガロー、カルアコイゴルフコース、マウナロア映画館、ガソリンスタンド、牧場運営全てを凍結しました。当時、モロカイランチで働いていた人々120人も全てレイオフされて職を失いました。
当時のこの反対運動により、所有会社は、カルアコイリゾート内にフェンスを作り、プールやビーチへのアクセスを禁止し、郡および州機関が介入するまでモロカイ島西エリア在住のすべての住民の上下水道サービスを遮断すると脅かしたことで、さらに地元住民の反発を買い関係は悪化しました。

分譲住宅開発は阻止されたものの、その後もモロカイ島住民を脅かす行動を水面下で続けており、2011年にはキャッスル&リゾートプロジェクトの一環としてBig Windと名付けられた風力発電計画が浮上し、これはサンフランシスコを拠点に置くパターンエナジー社に土地がリースされ、モロカイランチに建設する200メガワットの風力発電計画のことで、これがさらに住民の反感を買うことになりました。
このプロジェクトの一環として、モロカイ島(および)ラナイ島に建設された風力発電から送電される電気は海底ケーブルを使ってオアフ島に送電されることになります。

No.4ラナイ島をエリソンに売却したキャスル&リゾート社のマードック氏ですが、当プロジェクトの風力発電に関わる権利については所有を保持しているとみられています。


No.8 & No.9 > ロビンソン一家

ハワイ州ではニイハウ島に関しては、その記録を別にしているのが現状ですが、敢えて土地所有というグループで統計すると、「禁断の島」として知られるニイハウ島を保有するロビンソンはカウアイ島に51000エーカー、そしてニイハウ島に46000エーカーの土地を保有しており、事実上、ラナイ島を購入したエリソンを上回る結果となります。
2011年の報告では、ニイハウ島のオーナーは、アイルマー・ロビンソン(Aylmer Robinson)であると発表されていますが、彼が1967年に他界したときに、彼の弟家族に所有権は委託されており、アイルマーにとって甥っ子にあたるブルースとキース・ロビンソン(アイルマーの弟の子供たち)が2002年、母ヘレン(アイルマーの弟の妻)が他界するまでの数年間は、実質管理をしていまして現在も引き継いでいます。
ヘレン・ロビンソンはバークレー出身で、カリフォルニア州立大学卒業。その後、レスター・ロビンソン(アイルマーの弟)に出会い結婚します。

レスター・ロビンソンは1864年キング・カメハメハ1世からニイハウ島購入の交渉をしていたスコットランド出身の未亡人(エリザベス・シンクレア)のひ孫にあたります。

エリザベス・シンクレアはキング・カメハメハ1世に1万ドル分の金貨を払いニイハウ島を購入。その後、干ばつに苦しむ島のネイティブ・ハワイアンの人々にも助成をした人物です。(訳者注:エリザベス・シンクレアの姪っ子、イザベラ・シンクレアはハワイの固有種の花々をリソモグラフ手法を使って再現した作家として有名。)
こうした干ばつに苦しむ人々を救うために、カウアイ島の西側の土地も購入し、サトウキビ畑の製造を始めたと言われています。

ロビンソン一家は良くも悪くも、ニイハウ島への一般人のアクセスを規制することで有名ですが、これは、元々この土地をキング・カメハメハ1世から購入したエリザベス・シンクレアから継承されるネイティブハワイアンの人権保護、そしてハワイ語の保護、継承を忠実に守っている証でもあります。現在、ニイハウ島にはハワイ語を第一言語とするネイティブハワイアンが200人ほど生活をしています。
ロビンソン一家は、彼らの生活収入と医療緊急時のヘリコプター使用費用を賄うために、カウアイ島から一般観光客のヘリコプターツアーの開催や、狩猟サファリツアーを提供しています。

カリフォルニア大学デービス校で教育を受けたキース・ロビンソン(実質上シンクレア時代から継承されるロビンソン一家所有の土地管理責任者)は野生植物の保護活動や環境保護アクティビストとしてもその名を知られた人物です。


No.10 > グローブファーム

グローブファーム、と聞いてもピンとこない人も多いと思いますが、AOLタイムワーナーの元代表であるスティーブ・ケースと聞けばピンと来る人も多いでしょうか?

オバマ大統領と同じく、スティーブ・ケースもハワイで生まれ育ち、ホノルルの名門プナホウ・スクールを卒業したエリートです。そんなスティーブは、2000年に2600万ドルで歴史的な史跡カウアイ島のグローブ・ファームを購入し、36000エーカーの土地を所有(2011年現在)しています。

後にスティーブは、マウイランド&パイナップル社の株式の過半数を取得。マウイランド・パイナップル社はマウイ島の西側、カパルアリゾートの23000エーカーの土地を所有しており、同社は土地所有リスト14位にランクインしています。また、マウイランド・パイナップル社は、西マウイの山々を保護する目的で設立された、プウウ・オ・ククイ団体も管理しています。

スティーブの保有するグローブファーム、そして、株式を保有しているマウイランド・パイナップル社が保有する西マウイの土地が組み合わさると、彼の土地所有ランクは、7位に浮上することになります。

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以上が、記事の日本語訳です。この記事を書いたライター、ジャン・クーパーさんはクロニクル・トラベルエディターの元記者で、SFゲートのハワイインサイダーの執筆者です。ハワイの旅行に関することや島の文化について日々ブログを綴っています。http://blog.sfgate.com/hawaii/

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ココから下は、私自身の個人的な見解です。

私が、尊敬し、また多くの影響を受け、さらに、現在の私自身のハワイとのかかわり、活動の基盤である理念が育まれた基にもなっているのは、モロカイ島に住む70代半ばのネイティブ・ハワイアン、クプナとの出会いによるものです。

彼が教えてくれたハワイアンの教えに、下記のようなフレーズがあります。

 

『The Ancient Ones respected all that God had made. They were one with the land and the sea, and the animals and the fish, and the plants and the stones. All these were living things and life was eternal.All these had souls.The Ancient Ones did not own the land, just as they did not own the sea, or the sky, or the sun or the moon.These things were God's gifts for them to use,to share,to preserve, to respect.』

彼らは、全てのものと一体だった。大地、海、動物、魚、植物、そして岩。

これら全てが、生きとし生けるものであり、彼らの命は永遠だった。

全てに魂が宿っていた。

古代の人々は、大地を所有していなかった。

それは、海や空、太陽や月が人々の所有物でないのと同じで。

これら全ては、人々が利用し、分かち合い、保護し、尊重するための神からのギフトだった。

 

これは、色濃く残るレムリア大陸から続くレムリアの叡智であり、それが今、わたし達の社会に現存する、ハワイ文化、古代ハワイの人々の教えでもあります。

しかしながら、21世紀において、この考えに固執して生きていくことはもはや不可能なことであることも事実です。

上記の、土地所有者の中にはこうした古代ハワイからの教えをきちんと守り、そのためにできることを一生懸命、現代社会の中で提案し、継続し、継承している人々(企業)がたくさんいます。

反面、自らの利権やお金、自らの私利私欲の追及のためだけに、ハワイの土地を所有し、利用している人々(企業)も存在しています。

わたしは常々、「全ての物事は”バランス(=調和すること)”が大切」ということを、本当に追及して意識して、その想いを

自分の仕事、生き方、子育て、人との関係、全てに反映させられるようフォーカスしています。だから、会社の名前もロカヒクリエーションズ(調和を創造する)という名前なのです。

いま、世界中のバランス(調和)はことごとく崩れているように見えるかもしれません。

地球と言う大きな丸い惑星が、小さな三角形のヤジロベエの上に乗っかって、ゆらゆらバランス悪い中で揺れてて、揺れ動いている、というような状況かもしれません。 ↓こんな感じ?

Balance2

 

本当に、自然と一体となり、人間も自然の一部であり、わたし達は、「何か」を「過度に」所有したい、と言う気持ちを優先させるのではなく、自然に対して感謝の気持ちと共に、わたし達人間は、その自然を

「世話していく任務を任された存在」として、生きていくことはできないだろうか、

そんなことを考えさせられます。

 

 

日々、色々なプロジェクトに関する引き合いや案件がなぜか?こんな、弱小の私のところに寄せられてくることが多いのですが、その中のひとつにこんな案件が舞い込んできました。

ハワイ州のとある島に、全部で300万坪ほどの土地を所有している日本人老夫婦からの依頼です。

この土地を売りたい、とのこと。

300万坪のうちの240万坪に関しては、標高1000m程度の山の中腹にありますが、残りの土地は多くのハワイアンラバーズの皆さんが良く知る場所ですし、近くには観光地となっている場所もあります。

かつては、そこに低層のコンドミニウムやシニア向けの施設を建設できるよう、その一つに、自分達も将来住めるようにしよう、という思いがあったそうですが、上下水道の整備をしている最中に、土地の一角から「遺跡」が発掘されました。

その時点で土地の整備は一旦中断となり、ハワイ大学からの依頼で遺跡の調査発掘に土地を提供することになります。ハワイ大学からの依頼ですが、なぜか、その仕組みは分かりませんが、老夫婦である土地オーナーが大学に5万ドル程度の調査費用を支払って行われたそうです。

そして、それらの調査結果は報告書としてまとめられ老夫婦の元に送られてきました。

その時点で、老夫婦は、それ以上の建設などについて進めることなく、海沿いにあるその土地は現在も、上下水道だけが整備され整地された状態で、遺跡も特に管理されることなく放置されています。

年齢的にも、自分たちがこの場所に、何かを建設して運営して、誰かにそれを委託して、という大掛かりなプロジェクトをしてゆくよりは、有効に使ってくれる人に会社ごと譲り渡し、自分達がハワイに行くときは、せいぜい長期滞在が許される3か月が限度なので、今となっては、たくさん知り合いになった現地の人々の世話で、ある程度長期滞在できうる施設もあるため、土地をいっそのこと手放そうと思う、というのが売却の主旨でした。

もちろんこの話は、私だけに持ってこられたものではなく、手広く事業も行う老夫婦ですから、顔も広く、様々な人に水面下で情報が行きかっています。その中には、韓国や中国の投資家、事業主などもいるそうです。

私は、この話を聞いていて、少し悲しく、また涙が出そうになるのをこらえて、平静を装っていましたが、内心、もし、この場所が、ネイティブハワイアンの文化やハワイ国の文化、歴史などお構いなしの人々に売却されてしまったら、きっと遺跡もぐちゃぐちゃになってしまうだろう、、、その時点で、ハワイに眠るスピリットたちの魂が、またひとつ消えてなくなり、ハワイ全島を守っているエネルギーはさらに弱くなるのだろうな、、、

そんなことを考えていました。

土地の売却価格は、総額2~30億位です。

そんなお金を持っているはずもありませんから、私としては、誰かこの土地を、ネイティブハワイアンの反感を買うことなく、遺跡をきちんと保護しながら、地元の人々にとっても雇用創出となるような目的で、有効活用してくれる人を探すことしかできません。にしたって、そんなコネクションが、自分の周りにゴロゴロ転がっているというわけでも、実際にはありません。

私は、あまり感情移入することなく、ただただ老夫婦に、「遺跡はどうなるんですか?」「地元の人々はどんな感心をこの土地に対して持っているんですか?」などを質問したりして、状況把握に努めることが精一杯でした。

そして最後に、「この土地が、本当に日本にとっても、ハワイにとっても、良い相乗効果を及ぼす結果となれるよう、そんな活用ができるような場所になることを切実に望んでいます。ですから、万が一、売れてしまう、と言う時になったら、ぜひ一報ください。そして、どんな使われ方をするのかだけでも良いので、教えてください。私は、ハワイの自然や人々の暮らしが脅かされるような活動に関わりたくないし、その一端に加担することもしたくないし、万が一そんな現状を見ることになったら、とても悲しいです。」と、素直な気持ちを伝えました。

老夫婦は、「わたし達も、本当にここが、日本ハワイのシニアや地元で暮らす日系人の人たちにとっての交流の場になるようなものができると良いと思っていますよ。でもそれは、もう、わたし達が土地を手放す段階で、そこまで管理をすることはできないことも事実なのですよ」と言いました。

そう。そうでしょう。老夫婦にとっては、売却された土地、願わくば土地を管理しているハワイ現地法人ごと買い取ってもらって、自分たちの余生20数年あまりを優雅に暮らせればそれでいい、さらに今、継続して営んでいる別な会社の経営の足しになればいい、という感じなのだと思います。

何ができる、私に、何ができる??!!

この場所の遺跡の保護、土地の乱用開発の防止、、、

起こりうる最悪の未来を起こらないようにできることはあるの?

しばらく、胸がドキドキしてました。

何もできないかもしれない。きっと、できることは本当に少ない。これが現実です。

でも、こうした案件は、そこら中に転がっています。

ハワイの大地。

そこに眠る古代ハワイから継承されるレムリアのエネルギー。叡智。

いま、地球に、一体何が起きているんでしょうか。

ハワイはこれから、どうなっていくのでしょうか。

今回のこの記事を読んでいて、本当にハワイの人々のために、ネイティブハワイアンを保護するために、ハワイに生息する動植物を守るために活動している人たちに、この老夫婦の持っている土地の話をできるツテがあれば、どんなにか、良いだろう、、と切実に思いながら記事を読みました。キース・ロビンソンんさんに連絡とっちゃおうかな~とか。笑。

古代ハワイの叡智を継承していくために、ハワイの自然を保護するために、いま、できることを本当に微力ではあるけれど、継続していくことしか、今の私にできることは無いと思うけれど、こうして、公共の場で、日本で報道されるハワイ関係メディアにはおおよそ登場しないような話題も、積極的に、皆さんにお伝えしていくこと、これもひとつの使命だと思って、これからも活動を続けていきたいと思っています。

P.S..前述の老夫婦が売却を希望している土地について、有力な購入候補となるような人材ネットワークをお持ちの方は、PM(プライベートメッセージ)を送ってお知らせ下さい。私のメールアドレスをご存じない方は、ホームページのお問合せからメッセージをお送りください。この情報は、現在、水面下でのみ動いており、ハワイ州の不動産情報などにも一切掲載されておりません。大切に検討して下さる方に、情報をお知らせします。

 

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