概念

10日間ほど前から、ハワイ在住の姪っ子もどきが我が家に滞在しております。

もどき・・と言うのは、何かと言うと(笑)、

正式名称がわからないのです。

正確には、私のイトコの子供なのです。兄弟姉妹の子供であれば、直系の姪っ子甥っ子って言う形になると思うんだけど、

イトコの子供って、なんて呼ぶのかな?って話題になって、

英語でもそのような関係を示す、具体的な単語がなくって、日本語だと何ていうのかわからず、

結局、何となく、姪っ子「もどき」というところで、私は落ち着いています。笑

おりしも、3.11震災が起きた日が、彼女の20歳の誕生日でした。

アメリカでは、アルコール類は21歳以上からなので、この時期に日本にいる彼女は、堂々とお酒が飲める!と喜び(笑)、

とはいえ、ビールは嫌い!だそうで、Sminoffを買ってチビチビ飲んでおります。

日本人と米国人のハーフですが、20年間のほとんどを、米国本土、ハワイで過ごしているので、

日本語の読み書きはおろか、発する言葉も、メインは英語で、

私のいとこは、ハワイで常に日本語で彼女と話をしているので、日本語を理解し聞ける能力はあるのですが、発する言葉はどうしても英語なので、

日本語で話しかけて、英語で答えが返ってくる、というヘンチクリンな会話です。笑

単独で2週間の日本滞在は今回が初めてで、本人はハイパーな日々を送っており、

我が家では子供が一人増えたみたいな感じで、それはそれで、なんだか楽しく過ごしております。

 

日本人が想像するハワイ在住の人=フラを踊ってアロハたっぷりでハワイアンドレス着てる、とか

思う方が、まだもしいたら、この場を借りて、深く訂正をさせていただきますが(大笑)、

それはつまり、日本に来たことのない海外在住の人たちが、

日本人、と聞いて「みんな頭をちょんまげに結っていて、着物を着ているのだろう」と、勘違いするのとおんなじで、

姪っ子もどきも、いたって普通のどこにでもいる20歳の(外人の)女の子です。

背中に羽のタトューを彫り、お腹と背中が出る丈の短いシャツを着て、iPADでヒップホップやダンスミュージックをジャカジャカ聞いてるような。大笑。

 

ハワイに住んでいる、っていうだけで、なんだか過剰にアロハな人々を期待したりする傾向にありがちな概念も、

ここで改めて、訂正させていただきます。m(__)m。

もちろん、そうしたアロハな部分はたくさんありますし、それは一概に否定するものでもなんでもありません。

あくまでも、それらは彼らの一部分にすぎない、100%ではない、というだけ。

何よりハワイに住んでいる人々だから、と言うわけではなく、本来はむしろ、ALOHAに通ずる心は「誰でも持っている本質」なんだけれど、

どうしても、ハワイからイメージする、又は実際にハワイに訪れてみて感じた雰囲気や空気感から、

そうした部分「だけ」が抽出されて、それがイコール「ハワイ」として浸透してしまっていることも事実。

ALOHAの心、に通じる同じ概念が、今、世界的にいろんな言葉やその国にまつわる思想で、共通して語られ、意識されてきていて、

たまたま、日本の多くの人々にとっては、そこが、ハワイのALOHAが、居心地良くすんなりと受け入れられている、ということ、

ただ、それだけではないかな、と私は思っています。

ALOHAだけがすごい、とかっていうのでもないと思うし。世界中に存在する、様々な世の中を明るくするための思想や概念と同じだと。もちろん何らかの形でボルテッックスになっていることは確かだと思いますが、

それも、現地に住んでいる人々にとって大きく取り上げられている事ではありません。

ハワイ側から世界を見ていると、そんな概念が本当によくわかります。

実際、現在のハワイでも貧困、自殺、ホームレス、リストラ、国が抱える債務、様々な経済的苦難や社会的問題をたくさん抱えています。

そんな状況の渦中にいるハワイ在住の人が、ALOHAの心ひとつで幸せをかみしめているか、と言えば、それはウソです。笑

もちろん、心の支えとして大きく存在はしていますが、それだけで、現状を変えられるほど、この3次元の世界は簡単ではありません。

 

兼ねてから私は、日本である意味「創り上げられたハワイ像」に疑問を抱いていました。

お店を経営しはじめて最初の数年でその事実に直面して、ずっとそのジレンマの中でお店を営んでいました。

その中で、自分は、ハワイ側の目線で、ハワイの日常、人々の暮らし、古代から続く叡智を届けたいとも思っていましたし、

今もその気持ちに変わりはありません。

ところが、それではビジネスとして成立しにくい、というジレンマはずっと付いてくるのです。

仕事として「ハワイ」という切り口で、日本国内でお金を生み出そうとすると、

そこには、本来ハワイの日常には存在しないものだったり、日本人が思うハワイ像でないと受け入れられなかったり、と言う部分がたくさんあります。

そのジレンマをどうにかして解消したい、

もっともっと、心と心で日本とハワイを結びたい。

ハワイの多くの人々は、日本人に対してとても寛大で温かい愛ある心で接してくれます。

そして、それは日本人とて同じです。

でも、何かがちょっと違うな、って感じる時も多いのです。

日本を出稼ぎの国として捉えているハワイの人々が多いのも事実です。

つまり、フラだったり、ハワイをとりまくビジネス社会が存在するから。

ハワイ、というキーワードで商品を日本国内で生産デザインして大きく成長している企業のうち、

その恩恵をハワイにきちんと還元している企業はどれだけあるのでしょうか。

 

話戻って、

ハワイ在住の姪っ子もどきと話をしていると、

彼女たちが営んでいるハワイの日常は、

日本のメディアやショップ、観光局などで取り上げられている「美しいばかりのハワイ」ばかりではないことを

より一層感じます。

 

日本とハワイが本当に心の底から愛を持って繋がれるきっかけ作りを

形に残してゆきたい、と、姪っ子もどきと話をしていて感慨深く想う日々が続きます。

そんな概念の中、私がハワイとかかわりを持って仕事をしていることすら、

姪っ子もどきには知る由もありませんが(笑)、

彼女の天真爛漫な日本での2週間滞在もあと数日。

子供のように可愛い姪っ子もどきと、本当の子供(笑)と、3人で今夜から大阪へ行ってきます♪

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