現場で必要とされる人材

Xmas Galaは結構担当させていただくことが多いのですが、

今回は企業のプロモーション目的GALAパーティーバイリンガルMCでした。

クライアントは、今や、カジノの本場ラスベガスを超えて、世界一の規模のカジノがある、

The Venetian Macauを筆頭に、マカオに6か所複合リゾートホテルを経営しているSands China

シンガポールのMarina Sandsでもお馴染みですね。

さて、この現場、今回、結果的に私が担当しましたが、

実は、オファーが合った時点で何名かの方に応募頂き、応募者の中から選んでもらう寸断でした。

私自身は、候補者としてはリストを挙げておりませんでした。

ところが、何やら色々とクライアントー上海イベントエージェントー日本国内エージェントという連携が、うまくいっていなかったのか、どうなのか、今となっては知る由がありませんが、

直前まで決定に至らず、「これ、って・・・・本当に仕事に繋がるのかな??」という一抹の不安を抱えた状態でした。

結局、候補者の中から選ぶことができずに、他に候補はいないか、と言われ、最後に私自身がエントリーする、という始末?で、決定したのが、本番4日前。。苦笑。

MCとしての内容は、ほとんどが日本語で、スピーチ通訳も事前原稿有りで登壇者はそれを淡々と読むだけ・・・アドリブスピーチなし・・・という至って、シンプルな内容でした。

しかしながら、今回の現場は、結構、経験値と機転力、対応力が必要な現場でした。

現場仕切りは、上海ベースのイベント会社だったため、打合せ、リハ、クライアントとのやりとり、指示が全て英語。と、まぁ、ここまでは問題ないんですが、

いつも思うのは、海外拠点のイベント運営会社は、日本のイベント運営会社と異なり、やはり良くも悪くもユルくて(笑)、現場では、司会者という立場と言えど、全体を見ながら、

時には、「スピーチ登壇者用のスピーチ原稿が演台に置かれてませんよ~」と言ったこともエージェントにさりげなく伝える場面などもあり(笑)。。

ステージ上では、通常はMC立ち位置がテープでバミられているのですが、そんな配慮は、今回の海外エージェントは持っていないので、

自ら、美術さんにテープを借りて、照明さんと確認しながら、自らのステージ上の立ち位置を確認して、テープでバミる。という作業も司会者自らが行いました。笑。

そして、今回は大阪、東京の2か所で開催されたのですが、後半の東京では、

クライアントからの意向で、「大阪の時よりも、さらにノリノリでテンション高めでMCして下さい」とリクエストされました。なるほど・・・・苦笑。

といっても、日本語でのSands Cotai Makauに関する説明などは、割と真面目な内容だったりするので、テンションノリノリで・・と言われたところで、日本語における表現力の限界、というのがどうしてもあるんですね・・

そこらへんの繊細なニュアンスを現地エージェントは理解していないので、英語圏のノリノリMCのように、オーディエンスを惹き込むように、テンションMAXでお願いします!と言われても・・

結構、ムチャブリ系です。。

それでも、クライアントの要望ですから、できるだけ真面目な内容ですらも(?)、テンション高めの大げさなジェスチャーや表現力で、現場に臨みました。

結局、そうなると、司会者原稿=あまり必要ない。という事にも気づきます。

原稿を一字一句読んでいては、ノリノリテンション高めMCは、日本語においてはかなり難しいのです。

これが、ビデオVPなどであれば、また少し違うのですが、オーディエンスが目の前にいて、自分はステージ上にいて、というシチュエーションでは、そのテンションのバランスはとても微妙です。

ということで、大阪である程度の内容は把握していましたから、東京では、司会者原稿をあまり見ることなく、できるだけ自分の言葉で、自分の感情をそこに投入して、自分の表現力をMAXに持って行くことで、ギリギリ?ノリノリのMCにたどり着いた・・・という感じでした・・

こうした現場でしたから、

司会者としての業務そのものは、バイリンガルと言っても、日本語部分が7割位占めていたので、高いバイリンガルMC能力を要求された現場ではありませんでしたが、

むしろ、オーディエンスを魅了する司会者、という役作りや、

バイリンガルでのコミュニケーション力、司会者以外の部分で配慮、サポートすることによって、イベント全体が成功に導かれるであろう行動などが必要な現場でした。

なるほど、つまりそういう現場だったからこそ、結局、私が担当することになったのか・・・・と、

終わってみて、実感したものです。

ここ数年、私に回ってくるバイリンガルMC案件は、単純な内容のものよりも、さらに現場での柔軟性、対応力、コミュニケーション能力を要求される現場が多いのです。

常に、人生、学びの連続ですから、そういう意味では、確実に私自身のMC現場は、司会者以外の能力が試される現場が多いため、

私にとってのステップアップにもつながっています。

ということで、無事に大阪、東京と終了したイベントGALAでしたが、

世界各国から集結してステージパフォーマンスを披露してくれた4人のパフォーマーたちと、仲良くなり、

とても素晴らしいステージを堪能することができて、楽しいひと時でした。

そして、マカオ、行ってみたくなりました。wink

素敵な場所ですね。日本からこんなに近くて、ラグジュアリーな空間が出来上がっていたとは・・。

 

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